【集計・分析結果1 姓名判断を信じる人、信じない人】 
 (15)庶民ほど姓名判断に依存する

 表3-1は、明治安田生命が毎年発表している名前ランキングの「2007年、男の名前ベスト100」を画数別に分類したもの、表3-2は、同じく、女の名前ベスト100を分類したものです。吉凶欄は既存の姓名判断での画数の吉凶を記したもので、◎は大吉、○は吉、×は大凶、△は凶を表します。
 一般の子供の名の地格を吉数と凶数に分けたとき、吉数の割合がどのくらいになるかを計算してみましょう。

男の子の名前
 姓名判断において大吉数とされる、15画・16画・21画などの名が多いことが分かります。吉数(吉凶欄が◎または○)の名が96、凶数(吉凶欄が×または△)の名が15ですので、全体の86%が吉数の名前ということになります。

女の子の名前
 女の子の名前でも、やはり、吉数の画数に集中しています。吉数の名が101、凶数の名が28ですので、全体に占める吉数の名前の割合は78%です。このことから、女の子よりも男の子の命名時のほうが吉数へのこだわりが高い傾向にあることがうかがえます。
 また、庶民の名前(男女合計)では、地格に吉数をもつ名前の割合は82%に上ります。

 日本人の名前の地格では、3画から33画までの人がほとんどで(99.8%の人がこの画数帯に含まれる)、この画数帯での姓名判断における吉数と凶数を調べてみると、吉数とされる画数が19個、凶数とされるのが12個でした。つまり、姓名判断をまったく無視して名前をつけたとしても、地格が吉数になる確率は61%ということになります。
 有名人の子供の命名パターンの分類で挙げた138の名について、地格の画数を計算して吉凶表と照合すると、吉数の名が100、凶数の名が36でした。したがって、有名人の子供では、吉数の名が占める割合は全体の72%で、姓名判断を使わなかったときの理論的な確率である61%よりも11%ほど高いことになりますが、一般の名前に比べると姓名判断への依存度はかなり低いと言えます。表3-3に、庶民と有名人について地格に吉数をもつ名前の割合をまとめておきます。
吉数の割合



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